最近都内ではもっぱら自転車移動、そんな中、歩道を徐行していて正面から向かってくる自転車とどちらかが避けないとといった場面に遭遇した際、僕の場合はだいたいぶつかりそうになります。なぜなら僕が相手の避けたほうに反応して同じほうに動くから。自分の中ではこれをポジション病と呼んでいます。
高校サッカー部時代、努力と闘争心しか取り柄がなく、反射神経にまるで恵まれていなかったゴールキーパー中林は、相手選手との1対1の場面において、相手がGKをかわすために左右どちらかに角度をつけた瞬間にボールに飛び込むという練習を繰り返して頭ではなく体に覚え込ませました。左右どちらかに角度をつけるということは、つまりボールも左右どちらかに蹴り出すということなので、ボールも“オフ”の状態になるため、このタイミングで角度のついたほうに良い間合いで飛び込めば、反射神経に頼らなくても7〜8割型1対1に勝利できる。当時この練習を毎日毎日何度も何度も繰り返しました。これが今では対向の自転車に舌打ちをされる原因となってしまっている体に染み込んだポジション病の発端です。
そもそも小学生時代、レフティモンスター・ナカバヤシと恐れられるフォワードとして将来を約束されておきながら突如ゴールキーパーに転身した理由は、当時日本代表不動の守護神であった松永成立さんに強く憧れたから。キャプテン以上にチームメイトに信頼され、常に冷静沈着、ピンチには体を投げ出してゴールを死守し、時には鬼の形相で相手に詰め寄る。まさに守護神。
そんな松永成立さんの初著書「ゴールキーパー専門講座」が東邦出版より10月初旬に発売されます。憧れの存在の初著書を担当編集として携われたという数年前までは想像すらできなかった奇跡。感無量です。プレーヤー&指導者&サッカーファンとターゲット層も広く、初版部数はサッカー書籍としては異例の強気な部数で攻め、あとは重版を目指して販促活動に奔走するのみ。
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