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1981年8月16日(獅子座)神戸出身。東邦出版に勤務するフットボールジャンキーな編集長・中林良輔による多角的サッカー日記。カントナとゴッドファーザーをリスペクトし、心のクラブはマンU。
by takeoverproject
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「サッカーのチカラ」販売開始!
ついに!ついに!!ついに!!!
チャリティー電子書籍「サッカーのチカラ」
が発売となりました!

http://hon-to.jp/contents/StaticPage.do?html=soccer

↑上記サイトからご購入いただけます。

この個人的なブログ内で豪華執筆陣による
素晴らしい文章を公開するわけにはいきませんが、
中林が書いた「前口上」を掲載させていただきます。
文章自体は本書内の107の原稿のほうが断然面白いですが、
本企画のパッションとコンセプトは皆さんに伝えられるかと。


前口上

 「サッカーライターを集めて何かチャリティー企画ができないか?」
 本書の執筆陣にも名を連ねるミカミカンタさんからいただいた1本の電話がきっかけでこのチャリティー企画がスタートしました。「日本の皆さんに元気を与えられるようなサッカーの原稿を集め、その売り上げを義援金として寄付したい」というのが本企画に通底するコンセプトです。
 東日本大地震の翌週には動き始めた本企画はその後トントン拍子に電子書籍での刊行の話がまとまり、執筆陣にも豪華な顔ぶれが次々と名乗りを挙げてくれました。そんな順調な進行の一方で、本企画は大きなターニングポイントを迎えます。本件についていろいろとご相談させていただいた賀川浩さんからの「サッカーで何かができると過信しすぎてはいけない」というアドバイス。「我々が持つサッカーのチカラで日本を元気にしましょう!」、そう呼びかけ続けていた(まだまだチカラ不足の)私に驕りがなかったかと問われると、正直なかったとは言い切れません。現役最年長サッカーライターである賀川さんからいただいたこの言葉には深く、深く考えさせられるものがありました。
 その後、あえてこのような時期に問う『サッカーのチカラ』という壮大なテーマに悩み、苦しみ、執筆を断念する書き手の方が続出。私自身、本当にこの企画を進行したことが正解だったのだろうかと自問自答する日々が続きました。
 そんななか目に飛び込んできたのが、3月29日「日本代表対Jリーグ選抜」のチャリティーマッチでのカズのゴールです。日本を代表するトッププレーヤーが真剣勝負で戦うその試合において、一部ではお飾りではないかとさえ囁かれていた44歳のストライカーのゴールは間違いなく多くの日本人の心に響いたはずです。そしてそのゴールは私の心にも大きく響きました。
 もちろん賀川さんからの教えを受けて少しだけ大人になれた今の私には決して偉そうなことは言えません。それでも慎重に、心を引き締めつつも(良い意味での若さからくる勢いも大切にして)、私はサッカーのチカラを信じています。それは本書を素晴らしい原稿で彩ってくれた執筆陣も、さまざまなかたちで関わってくれた関係者の皆さんも同じ気持ちなのではないかと思います。
 サッカーのチカラが日本にどれだけの勇気と元気をもたらせるのか、それは我々にはわかりません。本書に綴られた107の原稿がどれだけの人の心を癒し、温め、励ますことができるのか、それも我々にはわかりません。それでも我々はサッカーのチカラを信じており、あえて『今』サッカーについて綴り、皆さんにお届けします。それが我々にとって精一杯の今できることの1つであり、きっと誰かにこの思いが届くものだと信じて。

2011年4月吉日 東邦出版編集長 中林良輔
by takeoverproject | 2011-04-22 11:24
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