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1981年8月16日(獅子座)神戸出身。東邦出版に勤務するフットボールジャンキーな編集長・中林良輔による多角的サッカー日記。カントナとゴッドファーザーをリスペクトし、心のクラブはマンU。
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ドロップキック青春白書
我が母校・神戸高塚高校サッカー部が見事選手権で兵庫県の県大会に出場し、しかも1回戦が僕らの世代が負けた琴が丘だという話を聞いて懐かしい思いがいろいろ溢れ出てきました。

僕の高校サッカーは“ドロップキック”に集約できます。

キーパーがボールを手で持っている際のキックは大きく分けて2種類。パントキックとドロップキックです。簡単に言うと、パントキックは手で投げたボールを空中で蹴る方法で、ドロップキックはボールを地面にパウンドさせた瞬間に蹴り上げる方法。
より一般的なのはパントキック。真正面から蹴ると高く上がりすぎますが、うまく体を横に反らせるとライナー性のボールも蹴れるようになります。
よりマイナーなのがドロップキック。タイミングさえつかめば真正面から蹴ってもライナー性の鋭いボールが蹴れますが、タイミングをつかむのが難しく、天候やピッチ状態にも影響されやすいのでいまや絶滅の危機にあるキックです。

で、体にリズム感も柔軟性もないGK中林は、高校2年時、高く蹴り上げるパントキックしか蹴れませんでした。そんななか迎えた先輩たち3年生の最後の選手権。ケガで前半で退いた先輩GKに変わって1対2のビハインドでピッチに立ったGK中林は、天高く舞い上がり無駄に時間を使い、攻撃の起点にまったくならない自分のキックに後悔&失望しながら先輩たちの引退の瞬間を居たたまれない気持ちのままピッチで味わうことになりました。

その情けなさを糧にしたGK中林は、タイミングさえつかめばリズム感や柔軟性がなくても真正面からライナー性のボールが蹴れるドロップキックを極めんと日々努力を積み重ねました。結果、ボールの蹴りすぎで2度の肉離れと背筋の筋肉のバランスを崩してヘルニアまで一時患うも、調子の良い時には相手GKまで届くドロップキックを習得。180センチ無い身長や女の子より小さい手のサイズなどコンプレックスの塊だったGK中林は、いつしかキックだけは誰にも負けないと思えるだけですべてにおいてポジティブな自信を手に入れました。

「ひとつだけでも誰にも負けないと思える武器があれば自信を持って誰とでも勝負できる」と感じる経験ができた高校時代は自分にとって大きな3年間でした。

まぁ結局、3年時の選手権県大会で引退を迎えた日の試合では、試合2週間前の肩の脱臼が完治してなくてテーピングぐるぐる巻きだったのでドロップキック蹴れなくて天高く舞い上がるパントキック蹴ってたんですが。苦笑。それはそれでなんだか俺らしいというかなんというか。。
by takeoverproject | 2008-10-07 01:38
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